なんと8か月ぶりのブログアップ!
年中行事となった冬季の氷見寒ブリを食べに行く旅。
前回から寒ブリともう一つ楽しみが加わった。
宮古島で大人気の日本料理を14年間やられていた西田樹夫さんが、ふと思い立ち金沢で開いた
「御料理まる山」。
和食の競争の厳しい金沢に在って、開店数カ月で北陸ミシュランのミシュランプレートに選ばれた。
宮古島在住の友人から、きおさんが金沢に店を出したという情報で前回早速予約。今回で2回目の訪問だ。
奥さんと二人、食材豊富な金沢に住んで休みの日には愛犬の散歩。宮古島から移り、新鮮で充実した生活は料理にも現れるんだろうな。
店に着くと男性の客が一人。なんでも宮古島時代からの常連さんで、今回検索に検索を重ねてまる山を見つけて東京からきおさんの料理を食べる為だけに新幹線で来られたそうだ。
さて1品目。
自家製からすみの乗ったむかごのお粥。からすみを崩しながら食べる。
冷えた体に温かいお粥が染みる。
1品目から静かな衝撃だった。
次のお椀は。
河内鴨の白味噌汁。
なんて美味しい鴨!金時人参が美しい。
そしてガス海老。
鮮度が命の海老なので地元以外ではなかなか食べられない高級海老。
さっきまで生きていたので新鮮そのもの。一切の臭みが無く、ガス海老独特の、甘エビよりも甘く噛むと歯を押し返してくるような歯ごたえ、なんじゃあこの海老初めて食べた。
卵がきれいだなぁ。
真ハタのお造り。
やっぱりハタとかクエとか、白身の王様ですね。
ぶりんとしてねっちりとして、そして甘い、最高。
蝶の皿がきれい。
そしてこれこれ!
真鱈の白子と柚子風味のご飯。
白子にはうなぎのタレがまぶしてあり、つぶしてご飯と混ぜて食べると陶然となります。
能登のふぐの白子焼き、海老芋、赤ナマコ、出汁巻き卵、紅真大根。
フグの白子様、お久しぶりでございます。焼かれてパンパンになってお元気そうでよかった。
驚いたのは赤ナマコの食感。
博多で食べるナマコはコリコリと、薄切りでも非常に硬いのだがこれは柔らかい。噛む気持ちの良さが丁度位の柔らかさ。
きおさんによると、金沢の和食屋さんではもっともっと柔らかくして出されるのが当たり前だが、ある程度歯応えが有った方が美味しいと言うきおさんの考えでこの軟らかさに仕上げてあると言う。和食職人の技法ってすごいなぁ。めちゃくちゃ美味しい。
揚げ物は肉厚の原木椎茸と甲箱蟹のカニクリームコロッケ。
むっちりとした原木椎茸と、蟹の含有量が半端ないカニクリームコロッケ。よく見ると内子も入っている。
凄く繊細に包丁が入れられた氷見のアオリイカと菜の花。
綺麗な磁器のお椀には。
金目の養老蒸し。
あんの美味しい事ったら。
(すみません、ボクとしたことが(笑)焦って箸をつけてから写真を撮りました、きおさんごめん)
年を越したので諦めていた甲箱蟹は生け簀で生かされて残しておいてくれた。
甲箱蟹の土鍋ごはん、うひぃ~~~~!
加賀ぜりと共に。
蟹身も蟹みそも内子も、甲箱蟹の美味しさに溢れるご飯。
1杯2杯とお替りして最後は茶漬けで昇天。
獅子舞いの最中の中には酒粕のアイスところ柿。
手触りの優しい檜の一枚板のカウンターで味わう和食の素晴らしさ。きおさん、よくぞまる山を再開してくれました、ボクは嬉しい。
また季節を変えて来たいなぁ。ちなみに「まる山」は、可愛い奥さんの旧姓らしい。
まだまだ若いきおさん、これから金沢でどんな名店に育ってくのだろう。