緊急レポート 宮古島尻~パントゥプナハ 思い切りやられる
そして今日、それが実現する日。会場の宮古島の島尻地区に早めに着くと人っ子ひとり居ない。そしてこの祭りに相応しいような静かな静かな夕方だった。
車を停めて祭りの中心部に向かってJ子と歩いていると、J子と目が合ったサングラスのおじさんが「食べるね?」といきなり豚まんを差し出す。J子は当たり前のように「うん」と言って2個貰った。それは蒸かしたやつでなく、常温のかっちかちの豚まんだった。購買店で買ってきたような5~6個がビニール袋に入れられたやつ。道端で豚まん貰ってどうしょうかと思った。J子はそのままポケットに入れようとするが、つぶれることは確実なので食っちまおうと二人で歩き食い。口の中の水分が一気に奪われる。そこへ原付にまたがったおばぁが現れ「美味しそうねぇ」とニコニコ笑いながら過ぎていく。涼しい風が心地よい。
この時点で二人はこの島尻集落にやられてしまった様だ。ボクもJ子も終止半笑いだ。
ここが祭りの中心部、島尻購買店かど。三々五々人が集まってきた。
パーントゥは村の奥にある「ウマリガー」と呼ばれる場所で変身する。ここには関係者しか近づけないので、取材陣や見物人は遠目に今か今かと待ち受ける。
やがて子供達が逃げて来た。その後ろから三体のパーントゥが歩いてくるのが見えた。
この妖しさ、迫力はその強烈な臭いとともに半端ではないオーラを発散している。これを見る前はJ子と、泥でもなんでも塗ってもらおうじゃないのぉ、と話していたが実際に見るととんでもない。
三体はまずは御嶽に参拝してから集落の厄落としに向かうのだ。この時点ではまだ不気味におとなしい。
参拝を済ませ、夕日を正面に浴びながら集落に入っていくパーントゥたち。島尻購買店の前には多くの人が待ち構える。殆ど全員、顔は半笑い。今から始まるパーントゥ達の落花狼藉に恐怖半分期待半分の顔だ。
まずは村内で3箇所行われている飲み会の場所へ行って厄を落として回る。
オトーリを頂くパーントゥ。
この後、新築の家(座敷で宴会が行われている)へ行き、そのまま上がりこんで厄落とし(つまり、新築の家の床といわず壁と言わず、転げまわったり、飛び回ったりして泥だらけにしていくのだ、もちろん家の人たちも無事で済む訳は無い)
やる事はやったので、さぁこれからが阿鼻叫喚の地獄絵図が始まる。最初の犠牲者は祭りの世話役だった。新鮮な?泥を思い切り塗りつけられる。
子供たちにとっては迷惑千判な事だが、めでたい事なので泣き叫ぶ子供たちを親が無理やりパーントゥのところに連れて行く。ひきつけを起こしそうなほど怖がっている。そりゃ怖いだろうなぁ
お母さんに必死でしがみついている姉妹。お母さんの左側の女の子の表情が恐怖を物語る。
大人にも容赦なし
気がつくときれいな夕日が広がり、日没はもうすぐだ。
パーントゥの泥はここで補給される。
拉致された子供。周りは大爆笑だが、子供にとっては最大級の恐怖だろう。
赤ちゃんにはやさしくそっと泥を塗る。しかし、ついでにお母さんの顔にも塗りつけていく。
暗くなってからパーントゥたちはそれぞれ分かれ、集落の路地に散っていく。油断してると暗がりからふいに現れ、物凄いダッシュで追いかけて来るので、みんな笑いながら戦々恐々と軽い集団ヒステリー状態だ。あちらこちらで「ギャー、うわぁーーー、きゃーーー」と悲鳴があがる。
お父さんに無理やり連れて行かれた坊主頭の子供は終止「やだぁ~~、いやだぁ~~、汚いぃ~~~、臭いぃ~~、ウェ~~~、ウェ~~」と暴れまわるが、捕まって泥だらけに。
移動パーラーでビールを補給。
真っ暗な路地裏の倉庫に逃げ込むと、暗がりに幼い兄弟が先に身を潜めていた。
RBCのテレビクルーも最後にはこの有様。やがて8時になり、本日は終了のアナウンスが・・・・・いやぁ~面白かったぁと油断したそのとき・・・・・・
やられた (撮影J子)
祭りも終わり、そーいえばウルマックスの投稿用に携帯でパーントゥを撮ろうと近づいたそのとき、ボクの前の人がぱっと横に逃げた瞬間、目の前40cmにパーントゥが・・・・目が合ってしまってロックオンされた。ここ十数年やったことがないような俊敏な動き(本人はそのつもり)で飛び退り、一目散に逃げるが、シャツを摑まれる。フェイントをかけて横に逃げたが、そこは大爆笑をするJ子の目の前だった。がしっと捕らえられ、払い腰か大外狩りで倒されパーントゥが馬乗りに。右手に携帯、左手にカメラを持っていたのでそれを守るのがせいいっぱい。もうなすがままである。ここぞとばかりに群がるテレビカメラの照明に煌々と照らされ、耳に聞こえるのはJ子の「ぎゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃひゃ・・・・・」という笑い声だけだった。
そしてはっきり見えたのはパーントゥが泥のたっぷり付いた右手をボクの顔に塗りつけるところだった。
まぁいいや、身体を張ってみんなにも喜んでもらえたし、大きな厄もこれで落ちたでしょう。
それにしても、奴(J子)だぁ、パーントゥの姿を見るまでは泥でもなんでも塗ってもらおうと言っていたのに、リアルなその姿を見た途端、遠巻きにみんなの逃げる様を楽しんでいたのだ。一番楽しんだのは奴かもしれない。来年は白いブリーフいっちょにして荒縄で亀甲縛りにして購買店の前に放り出してやる。
読んでるほうも終始半笑い。 子熊連れて乗り込みたいなぁこりゃ。
ヒトも祭りもサイコーみたいだぁねぇ。
コーキをパーントゥに投げつけたいねぇ(笑)
子供たちは怖がりながらも本当に楽しそうでしたよ。ボクも子供に戻って、ワクワク、ドキドキ、するような、小便をちびりそうな鬼ごっこの感覚を味わいました。
てんもりさんがやられているところは画像で分かるけど、J子さんの笑う様子。
なんとなく想像できますなぁ。
その祭り、来年は参加したいぞっ!
で、J子さんは飛び蹴りで応戦したの?
引きつるように泣く子供らの周りで笑っている大人。
パーントゥが真っ黒で(仮面も被っていますね)表情が分からないこと。
コレは最高に怖いですよ。
路地裏の倉庫に身を潜めている兄弟の写真…これ最高です。
子どもの時に、この祭りに出会ったらトラウマになるかも知れませんね。
でも一度でいいから味わってみたい。
大きなてんもりさんが倒されて、泥を塗られている姿
ちょっと想像できません(笑)。
今朝のテレビニュースで見ました!パーントゥ 名前は聞いたことあったのですが、もしや「てんもり」さんなら・・あたり!ニュースより詳しい
貴重な体験でしたね~ 途中からマウススクロールが楽しくて・・・
最後はやったー!!でした。
いつか塗られてみたい・・。
>さとしさん、この仮面(昔島尻の浜に流れ着いたと言われている)の形相は南洋の顔ですね。明らかに日本の文化とは違います。
隠れている兄弟はすでに泥を塗りつけられています。涙目でおそろいの服を着て真っ暗な中にじっとしてました。親からはぐれて隠れていたんでしょうね。後からお父さんと手を繋いで逃げ回っていました。
子供のころにこの恐怖を味わってみたかったですねぇ
>take4さん、子供達はスニーカーを履いている子も多かったですが、ぞうりの子供達は逃げ回るうちに次々と脱げてました。最初から裸足の子も多かったですよ。
地元のニュースにボクがチラッと映ってましたので、映像を残してます。
>こうべさん、こんばんは。これはひかるクンと共に是非体験して欲しいですね。 >いつか塗られてみたい・・・臭いですよぉ、口の中にも容赦なく入れられるし(笑)
と思っていましたが、臭いのを口の中まで入れてくれるのは・・・
「ぎやゃああぁぁぁ!!塗るのはイイケド口の中はヤメテーーー!!!」
とか、オーダーできませんよね・・・・・。
ちなみに、どんなクサさですか?
上の写真にある泥だらけの少女の様な純真な瞳を取り戻すのにはどうしたらいいかってぇ
>ぴーたさん、こんばんは。乗っかられたら「うわぁ~~~!」なんて叫ぶんで、口の中にも泥だらけの指が入ってくるんですよ。
臭いはですねぇ、山の中の水溜りに長年枯葉が溜まって、それが腐敗してどろどろになった臭いです。ちなみにボクのシャツは洗濯してもまだ臭いです(笑)
パーントゥに乗り移られた3人は何日間その臭いがまとわり付くんでしょうね?
来年4人目になって(緑色のマスクで歌いながら&踊りながら)参加しようと思ったんですけど!
「やだぁ~~、いやだぁ~~、汚いぃ~~~、臭いぃ~~、ウェ~~~、ウェ~~」
なんだったら来年J子と一緒に縛られて参加しますか?あぐらの体勢で後ろ手に固定して(笑)
ほんとに真っ黒!
これに香りが加わるんですか・・・
悪臭の方の。
最初はおとなしいのに途中から襲い掛かってくるだなんて
大人にとっても悪夢のようです
でも、一度は訪れてみたい!
パーンドゥ!
あんなに必死に逃げ回るのは子供のころ以来でした。
また行きたいなぁ・・・・・・
恐怖と背中合わせで、怖いのに腹の底から笑います(笑)