ウークイの平敷屋エイサー
情報を収集すると、ウークイの夕刻に拝所(うがんじょ)の前でエイサーが奉納されると言う。これは見たいと車を走らせた。
立派な拝所である。地方(ぢがた)のマイクやスピーカーはすでにセットされているが、一向に始まる気配が無い。沖縄らしくのんびり待つ。野良犬も今から始まる喧騒を知ってか知らずか、のんびり愛想を振りまいている。
ふと気がつくと、遠くの方から指笛の音が聞こえてきた。地方、踊り手、チョンダラーが一緒に指笛を吹きながら練り歩いて来ているようだ。だんだんと音が近づき、平敷屋青年会の西のエイサー隊が現れた。地元ならではの雰囲気にドキドキする。
待つうちに夕立が激しくなり開始が遅れるが、やがて小降りになっていよいよ開始。組頭と刺繍の入った衣装でまずはチョンダラーのご先祖様への挨拶の踊りから始まった。
男性陣の真摯な踊りと、女性陣の手踊りのしなやかさに圧倒されているうちにやがて暗くなり、雲もいつしか切れ、赤い月が昇ってきた。幻想的な雰囲気がいっそう盛り上がる。
今までとは打って変わって、激しい太鼓に導かれ松明を掲げたチョンダラーたちが現れる。照明が落とされ、松明の明かりだけで妖しく舞う。
みっちり1時間ほどの演舞が終わると今度は東の出番だ。チョンダラーの衣装が違う。
なんの変哲も無い村の三叉路で繰り広げられるエイサーに衝撃と言っていいほどの昂ぶりを覚える。つたない文章や写真では伝えきれない。興味が湧いた人はぜひ見に来てほしい。
エイサーの画像アルバム