ちゅらかじとがちまやぁ

「アグー」について考えてみよう

てだこ亭や名前のない料理店でお馴染みの琉球在来豚アグー「青空放牧豚」
山本大五郎さんが丹精込めて育て出荷する安全で美味しい豚だ。
てだこ亭「アグーのロースト」
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名前のない料理店「アグーの生ハム」「ソーセージと肩肉、足肉の煮込み」
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最近、「あぐ〜」の名は全国ネットのテレビなどで取り上げられ、かつてのイベリコ豚の様に有名になってきた。

以下、昨年末12月26日、琉球新報の論壇で取り上げられた山本大五郎さんの投稿文です。
少し長いですが、じっくりと読んでみられて下さい。

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JAの「あぐ〜」商標登録  納得できぬ名称使用禁止

「アグー」。
この言葉を聞けば、多くの人が「沖縄の、あの黒豚」と分かるほど、琉球在来豚「アグー」は県内外に知れ渡ってます。しかし琉球在来豚「アグー」の肉を、「アグー」という名で流通させることは違反行為なのです。
 十二月十三日の琉球新報と沖縄タイムス両紙朝刊に、JAおきなわ銘柄豚推進協議会から“みんなで守ろう「あぐ〜」ブランド”という見出しの広告が掲載されました。
 広告には、“ひらがなで表記される「あぐ〜」は食用の豚肉として登録された商標”であり、“JAおきなわは「あぐ〜」の商標権を獲得し”、“「あぐ〜」の商標については、JAおきなわと商標使用許諾契約を締結した事業者にのみ使用を認めており”、“JAおきなわが使用を認証していない業者が、「あぐ〜」「アグ〜」「AGU」もしくはその他の類似する名称を用いて豚肉を販売する事は、JAおきなわの商標権に違反するものです。”と書かれています。
 つまり、琉球在来豚「アグー」を出荷しても、JAおきなわと商標使用許諾契約を締結していなければ「アグー」という名前を使うことができないのです。
 しかし、「あぐ〜」は“琉球在来豚「アグー」の血液<オス方>を50%以上有する”豚で、つまり、片親(メス方)は一般の西洋豚であり肉用交雑種であるのに対し、私の生産する「アグー」は、オス方もメス方も琉球在来豚「アグー」で、いわゆる純粋<あえて100%とは書きませんが>です。
つまり、半分の血液だけのものが、100%のものを「違反」と訴えているわけです。
 さらに広告では触れていませんが、「あぐ〜」として出荷されている肉用交雑種は多くが白い豚なのです。白い「あぐ〜」が黒い「アグー」を「違反である」と訴えているわけで、納得いきません。
 広告は“この大切な沖縄ブランド「あぐ〜」を県民の皆さまと共に守り育てていきましょう。”と呼び掛けています。
 それならば、本来の琉球在来豚「アグー」とは異なる豚の肉を「あぐ〜」の名で流通させ多くの人を混乱させることはせず、きちんと区別してはどうでしょうか?
そうした上で、琉球在来豚「アグー」を沖縄県全体で考えることが大切ではないかと思うのです。
 JAおきなわ銘柄豚推進協議会と、琉球在来豚「アグー」の保存と活用事業を行っている県農林水産部のご意見をうかがえればと思います。
 今回の広告を見る限り、私は「あぐ〜」を守れません。
 皆さんはどう思われますか?
(“ ”中の文は広告の引用です)

大宜味村 アグー生産者、41歳

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現在山本さんは、親豚10頭を含む60〜70頭のアグーを一人で飼育し、月産4頭程度の出荷をされています。
もちろん、文中で語られている通り、純粋な琉球在来豚「アグー」だけです。
この様に本来の琉球在来豚「アグー」は、限られた小規模な養豚業者で飼育されています。
今までは、大手も含めてこの様な畜産業者と県とで「アグー」の事が細かく定義されていました。
ところが今回のJAおきなわの突然の広告では、50%以上の血液を有し、JAおきなわに認められれば堂々と「あぐ〜」と名乗れるとなっています。
肉用交雑種と交配させて出荷数を上げ、商品として多くの売上を上げるためだと思われます。
これはいたずらに消費者に混乱をもたらすだけだと思います。

ん〜〜〜〜これは弱い者いじめだし、矛盾に満ちています。
大手の業者とJAとが話し合って、「じゃあこういうことでいきましょう」といった印象がぬぐえません(個人的感想としてですよ)
山本さんは、本当に真剣に「アグー」の事を考えてます。
日本では、食肉用の動物は経済性の良い外来種との交配が進み、もともと日本に居る在来固有種の家畜が激減しているそうです。
ちょっと大げさに言えば、ヤンバルクイナや西表やまねこと同じように保護すべき品種なのかもしれません。
難しい事はさておいて、「アグー」は美味しいんです。
那覇市内に「あぐ〜」を売りにする店は山ほどありますが、ボクの経験で行くとこれらの「あぐ〜」とは味が全然違います。
てだこ亭の「アグー」のローストを食べた事がある人は、あの脂の美味しさ、肉の味の濃さ旨さを実感されているでしょう。
名前のない料理店小島さんの生ハムのあの熟成されたフルーツの様な旨みは「アグー」でしか出ないのではないでしょうか。
小島さんの数々の料理の基本の出汁の多くも「アグー」のすね肉が使われてます。

ちょっとまとまりに欠けるボクの文章ですが、これを機に少しでも「アグー」の事を考えて頂ければ幸いです。
ボクはこれからも、薬に毒されずストレス無くのびのび育てられている琉球在来豚アグー「青空放牧豚」を応援していきます。

てんもり
by tenmorimori | 2009-01-08 19:44 | Comments(19)
Commented by nako at 2009-01-08 22:14 x
この記事読みました。
その時に、以前食品の卸に携わってる方が、
頭数が数が少なくて、貴重なはずなのに普通にスーパーで
出回ってるはずがないんだよなぁ・・・と言っているのを思い出して
ました。この記事を読んで、そういうからくりなのかと思いました。
>保護すべき品種なのかもしれません
全然大袈裟じゃないですよ!だってこのまま、金儲けの為に
生産に走ると、そのうち在来豚も絶滅しちゃかも・・・。
ホンマもんじゃないアグーをアグーと呼ぶことにJAは恥ずかしいと
思わないのかな?本来なら山本さんのような、手塩にかけて
大事に育てていらっしゃる方こそJAは応援すべきなのでは
ないのでしょうか?

Commented by 美味 at 2009-01-08 23:15 x
こんばんは。
実は・・・先月沖縄で『あぐー』を購入しました。
でも以前に食べた『あぐー』とは味が違いました。
そーなんですよね!脂身の甘さが感じられなかったのです!
舌があの味を覚えているのです!
JAが本来の姿を見失っているのでしょうか・・・。
今の私の関っている仕事も良く似た傾向にあります。
大手の会社と団体が・・・という。
山本さんの青空放牧豚『あぐー』応援します!
次回、沖縄訪問時に
山本さんの『あぐー』出会えますように・・・。
Commented by 新潟の食いしん坊 at 2009-01-09 06:55 x
あぐーのロースト、頂きました。
本当に頂きました、というほどの味でしたし
本当に大切に育てられたことが分かる味でした。

私は田舎者なので、JAには色々いいたいこともあります。
今回のことも、消費者を甘く見ているなと
とても残念に、そして悲しく思います。

本来100%アグーでないものが出回って
「あぐーなんて大したこと無いよ」という認識が広まれば
良い結果にならないと思います。
小規模な養豚所のことが心配です。
Commented by サツキ at 2009-01-09 10:53 x
わたしも随分前から気になっていました。真のアグーとアグー生産者の方にとても失礼な話ですよね。。

純粋なアグーなんてもう沖縄には居ない、と仰る方もいます。
一生懸命な方々を存じ上げているだけに、とっても哀しく思います・・・。
Commented by 琉球レッズ at 2009-01-09 20:48 x
てだこ亭に伺えるようになって、初めて口にした時の感動は忘れられません。
肉の旨味と甘みを堪能し、お皿に残った油をフォカッチャですくって食べました。

「食のブランド化」が進む昨今、商業ベースに乗っかってしまうと真実が真実でなくなってしまう。
本件、私もブログで意見を書いてみたいんですが、引用・リンク等させて頂いてもいいでしょうか?
どこまで届くかはわかりませんが、ネットのコミュニティはこんな時有効だと思いますので。

Commented at 2009-01-10 01:29 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by usaginounojiha at 2009-01-10 11:38
おおきな組織がおおきな媒体を使って、よく知らない人に知識を(間違った)インプットし、本来の守られるべきものが、
亜種のように言われるようなことは、あってはならないことです。
私は、アグー自体の知識があまりないので、ここで正しいことを教えてもらって本当にありがたいです。
本当に守る事。私たちにできることはなんなのか、考えてみようと思います。
山本さん、私がアグーのことを聞かれたら、この記事を読んでもらいます。
Commented by よっちゃん。 at 2009-01-12 23:42 x
こんばんわ、はじめまして~
かなり前から、このてんもりさんのブログにお邪魔して、美味しそうな
写真を楽しく拝見させていただいております、横浜在住のよっちゃんと
申します。 突然のコメントで失礼いたします<(_ _)>。
この琉球在来豚アグーの復活・保存には商標登録をしている"JA"だけ
でなく、山本さんや北部農林高校などの研究や生産に携わって来られ、
今も飼育・繁殖にご苦労をされておられることを考えると上記の今回の
JAの広告文の内容には私も憤りを覚えました。
商標法がある以上、"あぐー"はJAの登録商標であることも否定出来
ません。ですが、JAのしようとしていることは、ネームバリューが
付き始めた"あぐー"と言う言葉を武器にこれまでの本来の琉球在来豚
の復活保存繁殖からかけ離れたところで、純粋な琉球在来豚の生産者
のみなさんのこの数年もの努力を無にしてしまうようなことではない
でしょうか。
JAも目先の利益のことにしか、頭がいっていないように思えます。

私も琉球在来豚アグー「青空放牧豚」を応援します!!!
Commented by 金魚 at 2009-01-13 00:40 x
JAって本当にどこをむいているのでしょうか?と思わざるをえません。ね。
JAが《あぐー》《アグー》で商標登録しているということでしょうか???
もしそうであれば、異議申し立てとかできないのでしょうか?
JAが作り出したわけではないですよね。あぐー。
それを特許庁が認めたとすると相当はてなな訳で!
しょうもないのに時間かかりそうなら、新しい名前つけますかあぐーに♪
うーん、この国ったら一体どこに向かっているのでしょうか!!


Commented by tenmorimori at 2009-01-13 20:34
みなさま、多くの真剣なコメントありがとうございます。
JAは明らかに消費者の方は向いてません。
“この大切な沖縄ブランド「あぐ〜」を県民の皆さまと共に守り育てていきましょう。”
このきれい事と欺瞞に満ちた言葉。
非公開のコメントでは石垣牛についても、同様なJAとJAに従う一部の業者での独占としか思えないような状況に警鐘が鳴らされてます。
まじめな業者が地道に頑張って美味しい肉を作り上げ、広く認知されだすとたちまち自分たちの利権を得ようとする・・・情けない。
ボクらはこれからは、自分のしっかりした判断できれい事に騙されないように眼を光らせなければいけないと痛感しています。

琉球レッズさん、よろしいですよ。
Commented at 2009-01-13 22:56
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tenmorimori at 2009-01-14 19:08
非公開さん、この国の役所は国から地方までおかしい事が多すぎます。
ボクら市民が目を光らせてないといけませんね。
今後もアグー問題は注目していきます。
Commented at 2009-01-14 22:24 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tenmorimori at 2009-01-15 19:19
非公開さん、初めまして。
内地から沖縄へ来て食材の美味しさや元気さにまずびっくりしたものです。
そんな島の宝とも言える肉や魚や野菜たち。
それらを守り育てるのが長い目で見てJAや生産者のためになると思うんですが、どうしても目先のお金に右往左往・・・・・・
これからは消費者の取捨選択が重要になってきますね。
Commented by オルッサ at 2009-01-16 08:47 x
はじめまして!
てんもりさんのブログはず~と読ませていただいてます。
今帰仁で小さな宿をやっているのですが大五郎さんのお肉を使わせていただいています。
てんもりさんのこのブログを読んで、理不尽なことには立ち向かって
いかなければという思いでいっぱいになりました。
私のつたないブログでアップした際にはてんもりさんのこのブログに
飛ぶようにさせていただいてもいいでしょうか?
Commented by tenmorimori at 2009-01-16 19:28
オルッサさん、はじめまして。
小さな抵抗でもまとまっていけば無視できないものになりますからね。
ブログからのリンク、どうぞよろしくお願いします。
いつか泊まりに行きたい宿ですね。
Commented at 2009-01-26 23:55 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tenmorimori at 2009-01-27 20:22
だいごさん、今度日記の方でこのコメントの要旨をアップさせていただきますね。
この問題はアグーだけの問題ではないと思っていますので、自分なりにしっかりと伝えていきたいと思います。
Commented at 2009-01-29 23:20 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。